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「えっと…あなた方はカードを拾いましたよね?」
「え…そうだけど…何で知ってるの?」
ウィンの質問に、龍は答え、質問し返した。
「ということは…あなた方が先生の言っていた裂け目を消せる方々…」
「え?」
ウィンの呟きに、龍は耳を傾ける。
「あっ、すみません。何で知ってるかというと、そのカードを送ったのは僕の先生なんです。」
「ウィンの…先生?」
優が先生と言う言葉が気にかかり、尋ねる。
「はい。ドリアード先生です。」
「それで、俺達は何で精霊界に呼び寄せられたんだ?」
「そうだよ~!別に私達じゃなくてもいいんじゃないの?」
彗と美佐が少し苛立ちながらウィンに言う。
「え…えと…」
ウィンはどう説明すればいいのか分からず、あたふたしている。
「早くしてくれよ!」
「はうう…」
彗が怒鳴ると、ウィンは怯え、目に涙が溜まっていた。
「彗、ストップ。ウィンが怯えちゃってるよ。それに、カードを拾ったのは僕達だよ。ここに来たのも、僕達が偶然カードを見つけ、拾ったから。…大丈夫?」
優は怯えているウィンを慰めるように、頭を撫でた。
「う…確かにそうだな…ごめん、ウィン。」
「ごめんね、ウィンちゃん…」
彗と美佐は優の一言で、我に返り、ウィンに素直に謝った。
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