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彼女は気持ちを落ち着かせ、続けて言う。
「私が悲しんだ時、あんなに励ましてくれたのに、自分が悲しい目にあったら立ち直れないの? あの励ましの言葉はなんだったの?」
また沈黙が続く――。
僕はそんなに他人を励ます人間だったのかな……?
「僕、何も覚えてない」
「覚えてなくても心は変わらないはずでしょ!? 心や気持ちまで忘れて変わってしまったの!?」
里美もついに泣き出してしまった。
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