ウサギの時計

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「……何?」 「冷たいことだ」 チェシャ猫は感情のなさそうな笑みを浮かべながら、時兎に一歩近づく。 その行動に時兎は一歩下がってしまう。 「忘れ物だよ、白ウサギ」 そう言って差し出されたのは金色の懐中時計。 チェシャ猫の小さな手には少し大きい。 反射的に時兎はその時計を受け取っていた。
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