ウサギの憂鬱

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「はぁ……」 こぼされる憂鬱なため息。 春の陽気など敵わない陰鬱さ。 時兎は大した特徴もない通学路を歩いていた。 憂鬱な理由は特にない。 退屈でやる気がしない。むしろ生きるのが面倒くさい。 「死のうかなぁ」 いつも呟く台詞。 すでに口癖だ。 本気ではないが、冗談でもない。 ようするにどうでもいい。
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