いつものお茶会

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差し出された手を自然と握り返す。 安心する手だ。 「三月ウサギのくせに~」 「五月蝿い」 にこやかに笑ったまま、三月ウサギと呼ばれた少年は帽子屋の顔を裏拳で殴る。 ……痛そうだ。 かなり痛かったのか、帽子屋は顔を押さえて座り込んでいる。 「僕のことは知っている?」 「知らない」 「じゃあはじめまして」 マイペースに話しながら三月ウサギは時兎の頭を撫でる。
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