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ゆっくりと開かれた瞳は、憂いを帯びながらも澄んだ色合い。
ぼんやりと目を擦り、再び眠りにつこうとしている。
「ネムリネズミ。白ウサギだよ。やっと戻ってきた。寝てる場合か?」
いつの間にか復活していた帽子屋が、時兎を後ろから抱き締めてネムリネズミに声をかける。
うとうとと閉じられそうな目がじわじわと時兎に向けられる。
「白、ウサギ……?」
まだ寝ぼけているらしく、ポケーッと首を傾げる。
容姿の期待を裏切らず綺麗に澄んだ声だ。
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