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「君が僕のお茶会になど興味がないのは知っている。導いたのはチェシャ猫かな?」
「……」
間違いはない。
確かに時兎はお茶会に興味はないし、チェシャ猫に言われたから来ただけだ。
「アリスと何をしているの?」
「……鬼ごっこ」
アリスと聞いて不機嫌になる帽子屋をよそに、三月ウサギは時兎の腕を引いて他の二人から少し離れた場所に連れていく。
「どういう気まぐれ?」
「何が」
「面倒くさがりの君が鬼ごっこなんて。天地がひっくり返ってもないと思うけど」
そりゃ言い過ぎな気がするが、時兎も好きでしているわけではない。
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