日常の終わり

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「そうだった。白ウサギ鬼ごっこだ」 思い出したようにアリスと呼ばれた男が笑う。 しかし、鬼ごっこ? 「白ウサギ。鬼ごっこをしよう」 女なら見とれてしまうだろう微笑み。 見た目だけなら爽やかだ。 「……お断りします」 何でそんな面倒なことをしなくてはならないのか。 鬼ごっこなんて疲れるだけだ。 「それは無理じゃないかな?」 「は?」 クスクスと笑うチェシャ猫にどういう意味かと問う前に、時兎は腕をグイッと引かれる。 驚く間もなく、アリスの顔が近づく。
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