第一章

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「ルーミアちゃんは人間を食べるんだよねぇ。」 「うん。」 ―胸が痛む― 「他には?何か食べる?果物とか。野菜とか。」 実は、昼間今の季節ではあり得ないあるものを見つけていた。それは今までルーミアちゃんにも内緒だった。 「食べるよー」 それをきいて少し安心した。自信満々に赤いそれを差し出す。 「これ。食べる?」 私が差し出したそれは 鬼灯-ほおずき- ナス科の食用ホオズキ。 「?」 「ほおずきっていうの。甘酸っぱいんだよ。」 恐る恐る実を口に運ぶ。 噛むと、 彼女の顔がクシャッとなった。 「………!ひゃうっ!」 カメラが本当に欲しい…。 次からは絶対首からぶら下げておこう。 「ごめんね。知ってて奨めた。」 「あぁ、あぅ、ひゃぁ。」 可愛すぎる。もう…たまらない… けど、本質はそれではない。
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