第一章

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「奈々…。約束?」 「うん。約束しよ。」 本当にいい子。 「あんまり人間は食べないようにする。でいいの?」 彼女から「食べない」と聞こえた。 それだけでも、満足だった。 それは彼女の意識が少しでも変わったってことだと思ったから。 「うん。約束しよ。私も何か約束する。何がいい?」 ルーミアちゃんは悩んでいた。まぁ、私にできることの方が少ないだろうしね。 「ん~。わからないのだー。」 「じゃあいつか、また約束しよ。それまでは、必ずまた二人でここでほおずきを食べることを約束。ね。」 私に有利すぎる約束だったけど、 私は彼女の言葉は誠実に受けとめ、 彼女のわがまま(約束したこと以外)はきいてあげようと心に決めていた。 ―私が決めたことは、 人間だろうと妖怪だろうと何だろうと、関係無く、一緒にお互いを見よう、見つめ合い、共に生きよう。 ということ。 それはいつかあそこに帰っても―
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