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「奈々…。約束?」
「うん。約束しよ。」
本当にいい子。
「あんまり人間は食べないようにする。でいいの?」
彼女から「食べない」と聞こえた。
それだけでも、満足だった。
それは彼女の意識が少しでも変わったってことだと思ったから。
「うん。約束しよ。私も何か約束する。何がいい?」
ルーミアちゃんは悩んでいた。まぁ、私にできることの方が少ないだろうしね。
「ん~。わからないのだー。」
「じゃあいつか、また約束しよ。それまでは、必ずまた二人でここでほおずきを食べることを約束。ね。」
私に有利すぎる約束だったけど、
私は彼女の言葉は誠実に受けとめ、
彼女のわがまま(約束したこと以外)はきいてあげようと心に決めていた。
―私が決めたことは、
人間だろうと妖怪だろうと何だろうと、関係無く、一緒にお互いを見よう、見つめ合い、共に生きよう。
ということ。
それはいつかあそこに帰っても―
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