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第一話 目覚め
外は夜のように暗い。
だが外は夜ではない。人工的に作られたプレートと呼ばれるものがこの都市を覆っているのだ。
プレートの上には裕福な者達がすんでいてプレートの下の住人はその逆だ。
下のスラムの子供達は生まれてから青空をみたことないと言うのも少なくない。
この都市は魔洸都市ミッドガルと呼ばれている。
そのプレートの下の街の五番街で一人の男が目を覚ます。
「!!・・・またあの夢か」
最近夢をよく見る。普通の夢ならいいのだが夢の内容がやばい。
自身が夢の中で人を殺す夢を見て喜ぶ奴などいないだろう。
嫌な考えを振り払うように窓を開ける。
洗面台で顔を洗った男は鏡で見事に跳ねた・・・否、爆発した髪を強引に押さえ込む。
横を強引に押さえ込んで、上を跳ねるという程度にセットする。
そして腰に提げるのは自分の腕ほどの長さの純白の剣。
「さっ!!任務任務!!」
そう言って男は四番街の宿を出た。
五番街から外へ出る所であいつと待ち合わせのはずだ。
「遅い、30分遅刻だラーク」
「わりい、てかシン、お前が来るのが早過ぎ!!じいさんじゃねえの?」
「ほっとけ」
シンと呼ばれた男がラークを窘める。
シンとラークは二人とも神羅カンパニーという会社に勤めている兵士だ。
神羅カンパニーと言ったが神羅カンパニーはあらゆる物に精通する会社である。
なので軍隊もあるというのも至極当然である。
その兵士は世間ではソルジャーと呼ばれていて、その位は三階層に分かれている。
二人はその中でも1番位が高いクラス1stだ。
今回の任務は神羅本社があるミッドガルズ周辺の魔物の殲滅だ。
二人はその任務を手早く終わらせるために外へと歩を進めた。
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