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住宅街の道を雪と少女が歩いている。
二人は一緒に歩いているが、何も喋らず黙々と足を動かすだけ。大きな道路と離れているため車の通る音もしない。ただただ風が吹く音しかしない。
さらに夜中ということもあり二人以外外には誰もいない。
まるで、二人以外の誰もがこの世界から消えてしまったのではないかと思えてしまう。
そんな世界の街灯は蛍のように弱く光ってはフッと消え、また光る。これを繰り返している。
その街灯は一つではなく、二人が歩く道にある街灯全てが同じ動きをしているが、少女はそれが当たり前と思いながら、雪はそんなことどうでもいいと思いながら歩いている。
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