プロローグ

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いらいらしたあたしは睨みながら それだけ早口に言って踵を返した。 そろそろ予鈴が鳴り 休み時間も終わるはずだ。 ―――――― 4限終わりに目が覚めてからやたら頭が冴えてしまったらしく 珍しく顔を上げていたせいで, やたらとご指名いただいて,実に機嫌が悪い。 終礼が終わると みんな待っていたかのように教室を飛び出す。 部活,バイト,塾,遊び… そんなとこだろう。 そういえば,昼休みの後から みづきの姿がない。 鞄がまだ机の横に下がっているから 校内のどこかにはいるはず。 まぁ良いけど。 ――屋上。鍵閉めなきゃ。 急に思い立ち,鞄を教室に置いたまま 階段を上がる。
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