第2話

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会いたくなかった。 別に嫌いなわけじゃない。 そう、"嫌い"じゃないの……。 運が良かったのか、彼は私に気付くことなく、自分の席についたようだった。 しかも、席は対角線、つまり、私の窓際の後方と逆の廊下側の前方。 ほっとしてると、「席につけー」と言いながら先生が入ってきた。 それから、先生の今日から高校生なんだから…とかっていう耳にタコな話があって今日は終わりになった。   *  *  * 「莱奈ちゃーん」 半分ぐらいのクラスメートが教室を後にして、私も帰ろうと荷物をまとめて立ち上がった時、隣の文貴くんが話しかけてきたので『なに?』と反応する。  
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