第0話:プロローグ

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…ってか、わかんない。 なんで彼女が笑ってるのか。 「オレ、なんか変なことしたぁ~?」 あ、あんまり慌てるもんだから、自分でもわかるぐらい、気の抜けた声を出してしまった。 彼女はそれをきいて、さらに笑った。 これは、かなりヤバい…。 印象は強いけど、絶対最悪だ…。 『あ、ごめんごめん』 落ち込んでるオレに気付いたのか、笑いをこらえながら謝ってきた。 オレの頭の上にハテナが浮かぶ。 『あのね、さっきよんだ私の名前… 全然読み方違うの』 「へ?」 ゼンゼンヨミカタチガウノ? … …… ちーーーん 「ご、ごめんねっ! わざとじゃないんだよっ!!」 『いいの、いいの。気にしないで』 「ほんっと、ごめんっ!」 オレは、顔の前で手をあわせた。 →
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