哀れと痛みと残酷と

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鏡台者の可逆(仮) 興味本位で射ち殺されていくいらなくなった動物たち 誰にでも何にでもある命 命はみな平等で尊い そんなものじゃない 命の価値は俺が決める 命は決して等価値なんかではない 俺の心の胆汁 鈍重な黄色い汁とともに押しだされてくる無数の蛆にも命はあるんだから泣けてくる いつか夢のお寺と現実の俺の家のふすまがわたり廊下でつながって 向こうの彼らがこちら側にやってきて俺に復讐しないかと怯えているから目を伏せる いちいち意気地のない心 夢の中で猫が殺される瞬間自分が何を叫んだのかさえもう思い出せない 意味のない根源的な罵声を俺は何にたいして吠えていたのだろう でたらめに思えば思うほど脳にジグザグに食い込んでくるこの刺激 廃棄物処理事務次官 汚染物質垂れ流しの罪 電気触媒から放たれた電気ショック 銃弾よ思うがまま 俺の心を貫いてくれと わめき散らすさま美しくあれ
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