69人が本棚に入れています
本棚に追加
これはゲームだ。
どちらかが消えてしまうまで、互いを深く深く想い合うというゲーム。
どちらかが消えたとき、裏切る行為が、これ以上ないほどの罪悪感と恍惚感を入り混ぜ、世に二つとない名画になるだろう。
『僕がキラだ』と囁いたとき、奴に醜く深い傷を付ける。
奴はキラを愛したという罪を抱いて、天国だか地獄に堕ちてゆく。
――‥ただ恐いのは
僕自身が竜崎なしで歩けないようになってしまうこと。
あいつがキラを追いかけて探しているように、僕もLという儚い幻を追い掛けてしまうのではないか。
……それでもいい。
今迷っているということは、
結論が出ない証拠。
今夜も僕は暗号を囁き、夜を重ねる。
罪を重ねる。
『愛』だと呼べない
僕等のGame──。
~END~
最初のコメントを投稿しよう!