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☆【be in a fog.:月L】
「月くん月くん」
竜崎はただ名を呼び続けた。
飽きもせず、抑揚を付けるでもなく淡々と。
それに対する返事はない。
これは困った。
自分は月を起こしたいのに、何故この人は起きてくれないのか。
人の起こし方など知らず、また眠りの浅い自分はいつも起こされる時は名を呼ばれるだけで覚醒してしまうから。
「月くん…?」
いつまで待っても起きてくれない彼は、死んでしまっているのだろうか。
突如、閃きにも似た危険性を抱いた竜崎は、月の唇に手を翳した。
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