苦手

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本人が苦手だと言って止まない会話だって雑誌やら仕事での様子をみる限りそのようには到底見えない。 「なぁ」 不格好な袖を引っ張れば玲がどうしたの? と振り返る。 「お前さ、これ無理してきなくて良いんだぞ?」 「無理して? 僕が何を?」 心底不思議そうにいう玲にニヤは大きくため息をついた。 玲の苦手……というより、玲に欠点があるのだとすれば、この無頓着さだろうとニヤは思う。 「お前、恥ずかしくないのかよ? なんか青い雑巾みたいだぞ、これ」
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