11月

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28日 AM00:43   先週おじいちゃんが 亡くなりました   いっぱい いっぱい 泣いた   もっと話したかった   もっと お見舞い行けば良かった   もっと ピアノ聴かせたかった   もっと もっと―…   そんな考えで 頭ん中いっぱいになった   じぃじの顔にかけられた 白い布   退してみたら 血色の悪くなった顔   じぃじが亡くなったって 朝方ママから電話来た時から ずっと泣いてなかったのに   じぃじの顔見たら 実感して…   悲しくて 後悔ばかりで 泣くことしかできなかった   ごめんね も ありがとう も 伝えきれなかった   言いたいこと 沢山あったのに 言葉にできなくて…   だから ママとパパにお願いした   夜に少しだけ ピアノ弾かせてって。   じぃじに聴いてほしかった   じぃじだけは いつも褒めてくれてたピアノ   どんなに間違えても どんなに下手くそでも   ニコニコしながら   【上手だね】って 褒めてくれてたから…       じぃじ? ピアノの音 聞こえた?   相変わらず 下手くそでごめん(苦笑)   でも 毎日弾くね   いつも笑顔で 優しくてあったかくて   人望が厚く みんなに頼られてた おじいちゃん   大工の棟梁さんしてて ちっちゃい頃は いつもじぃじのお仕事 邪魔してた(笑)   金槌の使い方 設計図の書き方 カンナのかけ方   いっぱい教えてくれたよね   大きな木材 ひょいって肩に担いで ゴツゴツした手は いつも墨で汚れてて   その広い背中を あたしはいつも お兄ちゃんと一緒に 追いかけてたよね   じぃじ? あたしはじぃじが 大好きだよ   あたしの自慢の おじいちゃんだよ   どんな時も 笑顔を絶やさず 人に優しく 自分に厳しく   そんなじぃじに 沢山の大切なモノを 教えてもらいました   じぃじ…   振り袖姿 見せたかった…   あたしこんなに 大きくなったよって ありがとうって   ちゃんと 伝えたかった…   でも もう泣かないよ?   いっぱい泣いたもん(笑)   だから これからは 笑顔で頑張るから   ちゃんと見ててね?   大好き。  
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