冬の始まり

11/28
前へ
/28ページ
次へ
『ごめん、遅くなっちゃった。』 亮太が小走りで寄ってくる。 もちろんはにかんだ笑顔も一緒に。 『どうぞ』 ハンドルを引き、自分の自転車の後ろへ乗ってと合図した。亮太のBMXには荷台はなく取り付けられたスタンドに立ったまま乗る形になる。 亮太の肩をぐっと掴むと、フワッと風にまぎれ甘い香水の香りが漂う。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加