4人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ
『百合おはぁ♪』
学校に着くと、一目散に百合を見つけ駆け寄ってきた、彼女の名は綾。
黒く焼けた肌にアッシュ系の髪の毛をぐりんぐりんに巻いている。アユを“神”と崇め、常にラインストーンでゴテゴテの携帯をいじっている。
百合はなぜかそんな彼女から慕われていた。百合にとっても綾は学校で唯一気の許せる存在だ。
『何か綾に言う事あるんじゃないのぉ!?』
綾がニヤニヤしながら百合の肩に手をまわした。綾は亮太と仲が良い。おそらく昨日の話だろう。
『亮ちんの事?』
『そうだよ。亮ちんから電話かかってきて、一時間もその話!!』
それを聞いて百合は始めて、綾に笑顔を見せた。
―良かった。電話は多分、送ってもらった後の話。まだ嫌われてはいないみたい。
緩んだ親友の表情を見て綾も満足そうである。
最初のコメントを投稿しよう!