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友香の啜り泣く声が廊下に響く。
―…心中お察ししますが、そういう訳にも…。
男は申し訳なさそうに呟く。
―楓サン…ちゃんとさくらチャンの事送ってやりましょうよ。じゃなきゃ安心して天国行けないっすよ…。
―…わかってる…。わかってるけど…。
納得できない訳じゃない、ただ認めたくないんだ。
こんな風に駄々こねるなんて、子供じみてるのもわかってる。
―クソッ…。
悔しさで涙を零すしかなかった。
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