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ちひろの問題を解決するときに、ルミちゃんがいる事が多い。
それだけルミちゃんを、ちひろが信用している証拠だろうな。今は、オレも信用している。
「直樹、ルミ、ありがとう。今日一人でいたら、変になりそうで……」
「マイ、大丈夫ウチらがついてる。今日はゆっくり寝な」
ルミちゃんが、まるで自分の娘を寝かしつけるように、ちひろをベッドで寝かせている。
少しして、ちひろは小さな寝息を立てて寝てしまった。
「ルミちゃん、ありがとうね」
「ううん、直くんこそ。でも、明日は仕事じゃないの?」
「休むよ。有給を取って、明日1日ここにいるよ」
ルミちゃんは、ちひろも明日休めるように、マネージャーに頼んでくれるって言ってくれた。
ちひろもオレも、疲れ過ぎてる。休んだ方がいいんだ。
「それで、店の方はどうなの。マネージャーの様子じゃ、厳しそうじゃない?」
「そうだね。ウチは大丈夫って思ってた」
「思ってた……それで?」
「昨日まではね。でも、確かに厳しいのかもしれない……」
いつものルミちゃんなら、笑い飛ばして大丈夫って言うはず。余程の危機的状況、なんだろうって伝わってくる。
そのまま、色々と話しを聞いてもオレ自身には、打開策なんて考えもつかない。
そのまま、寝ないで朝を迎えた。
ちひろは、まだ寝たままだった。起きる気配なんて全くない。
「直くん、ウチは今日仕事だから帰るね。マイをよろしくね」
「うん、ありがとう。寝ないで大丈夫?」
「帰ったら、ちょっと寝るよ」
笑顔で帰るルミちゃん。ルミちゃんは、強い女の子だなぁ。
ルミちゃんがいたから、ちひろが今までやってこれた。より一層、それを強く感じた。
「頑張る、頑張れば大丈夫だよね」
ちひろの寝言が聞こえる。夢の中でも、頑張って接客してるのかな。
もしかしてオレは余計な事を言って、ちひろに無理をさせてしまったんじゃないだろうか?
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