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その日の仕事終わりに、直樹にメールをした。やっぱりどんなに忙しくても、最低でも週に2回は会いたい。
その時間の作り方を、相談したいのと寝てるだろうけど、もし起きてたら声が聞きたかったから。
“直樹、もう寝てるよね。起きたらで良いからメールくれないかな?”
「メール送信。直樹、起きててね」
お店からメールして、送迎車でアパートまで送ってもらった。
「お疲れさまでしたぁ」
部屋に入って着替えと化粧落として、シャワー浴びてから少しだけボーっとしても、直樹からの返事はない。
いつもなら寝てる時間。起きてるのを期待する、ちひろが愚かなんだよね。
「直樹ぃ、起きてよぉ」
なんだか、久しぶりに独り言が出た気がする。
独り言って、寂しいときに出るのかな。だとしたら、直樹と付き合う前のちひろはいつも寂しかったの?。
結局は直樹から連絡なくて、そのまま寝ちゃってた。
♪~
眠ってちょっとしたくらいに、直樹からのメールが来たのを、ボーっとした頭と耳で聞いた気はする。
でも、どんなに好きでも眠気にだけは勝てない。メールの着信音を判別したのは、直樹への愛情のお陰だね。
他の着信音なら、確実に聞こえてない。
“ちひろ、おはよう。あの時間は流石に寝てるよ。もしかしたら、今日店に行けるかも。そんときに話そうよ。じゃあ、仕事に行ってくるね。”
「おはよう、直樹。いってらっしゃい」
メールに挨拶しちゃったよ……寂しさでやられちゃてる感じ。
あれっ、直樹が今日店に来るって書いてなかった?
二度見な感じで、メールをもう一度見てみる。やっぱり、来るって書いてる。
「やった。直樹に会えるよ」
嬉しくても、独り言出るじゃん。寂しさは、関係ないんだね。
「ちひろって、単純だなぁ。これだけ簡単に、テンション変われるんだもん」
それが恋する乙女の心理かもしれないけど、翔の時には感じなかった。
翔とは、恋愛じゃなかったのかもしれないなぁ。
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