二人の出逢ったとき。

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「遅いぞ。他の執行部員は全員揃っているぞ。」 俺たちが部屋に入ると窓際に座っていた執行部部長の神宮寺劉雅先輩が言った。 「神宮寺先輩。俺たち二人の教室が遠いからしょうがないでしょ。」 洸は訴えるように言った。 「たしかに君達の教室は遠いがっ! 「そんなことより早く本題に移りませんか?遅刻については今後僕と矢城君が急いでくるということでいいでしょう。」 俺は長引きそうな洸と部長の口論に口を挟み、問答無用で解決策に納得させた。 「たしかにそうよね~。それに定例会でもないのに遅刻とか決めれないから速やかに集合としか執行部の規約に書いてないしね。」 と部長の横に座っていた女の先輩がのほほんと言った。 この先輩は神宮寺先輩の恋人であり、執行部副部長の深山夏希先輩。 執行部の仕事は後で説明するけどなんでこの人がいるのかが謎だ。 神宮寺部長と深山副部長は柳麗学園高等部で最も難しい理学部に入っている。 ついでに言うと二人とも学校外でモデルをしている。神宮寺先輩の母親がデザイナーをしていて、俺も誘われたことがある。
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