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「よし!間に合った!」
洸は昇降口に着くと俺の隣で雄叫びをあげた。
正直言って五月蝿い。
「おっ神凪。今日もギリギリだな。矢城は珍しいがな。だがお前ら俺より早く教室に入らないと遅刻にするぞ。」
と廊下から声が響いた。
「国松先生。遅刻常習犯である燈夜をギリギリとは言え連れてきたんだから勘弁してよ。」
洸は靴を履き替えると国松先生の元へ行った。
俺は呑気に靴を履き替えて欠伸してたけど(笑)。
「30秒待ってやるから神凪を連れて先に行け。俺はお前らより早く教室に走っていくがな。」
鬼教師国松はそう言って笑いやがった。
「燈夜!急ぐぞ!あいつ俺より走るのは早いから!」
洸はそう言うと俺の腕を掴んで走り出した。
………俺は朝からどれほど走ればいいんだ?しんどすぎる。
俺はそんなことを考えながら珍しく本気で走った。
洸も国松にも追い付かれることなく教室に入った。
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