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「苦労してるがその分楽しいからいいんだよ。
………お前も昔付き合ってたからわかるだろ?」
と洸は俺を気遣う素振りを見せたが止めて言った。
「ああ。お前の気持ちはわかるよ。
俺もやり直せるならあの時、『あの人』が居たときに戻りたい。
だが、時間は巻き戻せない。
お前は後悔がないように柴崎さんを大切にしろよ?」
と俺は笑いかけていった。
過去に縛られるのはやめよう。
俺は少しずつでも前に進むと決めたのだから………
「あっ!報告事項がまだあった。
この前の相手側との話だが絡んできた学生共は無期停学処分だそうだ。
柳麗学園に近づいた場合は学校側に連絡して俺たちからは何もするなってさ。」
と洸は思い出したように言ってきた。
「そうか。つか普通それを先に言うだろうが。」
と俺は苦笑いを浮かべて思わずツッコミをいれた。
「悪い。美鈴がいたから迷ってたんだよ。
美鈴が今自分の世界に入ってるみたいだから今言ったんだよ。」
と洸は少し気まずそうに言った。
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