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俺は再び深山先輩たちに連れられて表に行った。
「それで、どうしてあの子をパートナーにしたの?」
と御劔先輩はいきなり直球で聞いてきた。
「まぁ卯月さんが執行部に入りたいって言ったんでパートナーのあてもないから頼んだんですよ。」
俺は事実をそのまま言った。
「神凪君は大丈夫なんですか?」
と深山先輩は落ち着いたようで心配そうに聞いてきた。
「大丈夫ですよ。彼女は………信じれる気がするんで。」
俺は二人に微笑みかけて言った。
「そうじゃなくて!あんたは『あの人』を忘れるのかって聞いてるのよ!」
と御劔先輩はさらにヒートアップして聞いてきた。
俺はそれを言われた瞬間固まった。
まだ俺の中で整理がついてない問題。だが、いつかはケリをつけなければならないこと。
「忘れはしません。ただ、『あの人』がいた『過去』から『今』へと進んでいきたいだけです。
いつまでも『あの人』に囚われて生きていくのは辛いですよ。ちょっとしたことで夢に見たり………
だから………前に進んでいく。」
俺は、隠していたいことを素直に話した。
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