二人の出逢ったとき。

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揚羽先生のその様子に俺は引いた。 何故なら普段の先生と違いすぎたからだ。普段はあそこまで笑っていない。 容姿はモデル並だが性格がキツいからな。昔学生時代にモデルをした経験からそうなったらしいが……… ちなみに揚羽先生のあだ名は『黒揚羽』。 その由来は単純だ。時折見せる黒い性格からそう呼ばれている。 と言うよりあの人が自分で黒揚羽と呼べって言ったんだよな……… っと考えている間に俺の横に卯月さんが来ている。 「よろしくね。神凪燈夜君。」 と卯月さんは俺に微笑みながら言った。 「よろしく。」 俺はそれだけ言うと窓の外を見た。 ちなみに俺は窓際の一番後ろの席だ。 「燈夜。お前その態度は冷たいだろ。」 と右斜め前に座る洸が言ってきた。 「大丈夫だよ矢城君。私は気にしてないから。」 と卯月は洸を見て言うと席に着いた。 「さて、それじゃあ授業を始めましょうか。神凪君は卯月さんに教科書を見せてあげて。」 揚羽先生はそう言うと板書し始めた。 俺は卯月さんの机に教科書を置き、ノートをとった。
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