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「神凪君。教科書見なくてもいいの?」
卯月さんは少し困惑しながら俺に言った。
「この作品は何度も読んで内容は覚えているから大丈夫。それより卯月さん。早く板書しないと消されるよ。」
俺はそう言ってシャーペンで黒板を指した。
卯月さんは釣られるように黒板を見ると黒板一杯に文字が書かれ、揚羽先生が説明している所だった。
卯月さんは慌ててノートを取り出し、写していった。
(退屈で死にそうだな。)
俺はそう思いながら窓から外を見ていた。
雲1つない蒼穹の空。
蒼一面の空に俺は惹かれた。
「神凪君………私の授業中に外を見つめるなんていい度胸ね?」
揚羽先生の声が聞こえ、俺は慌てて前を見ると揚羽先生がチョークを投げる動作に入っていた。
そして、一瞬の後揚羽先生はチョークを野球部も真っ青な速さで投げてきた。
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