金縛り初体験

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金縛り初体験

中学に入学してまだ間もない頃、初めて金縛りにあいました。確か、その日は妙に蒸し暑い感じがあったかもしれません。小・中と過ごしたこの家は多感な頃もあり、何かと色々な不可思議な現象を経験した地域の一つです。普通、金縛りにあう時に脳は起きてて身体が寝てる状態とかも言われてますね。オレもその説が当たってるんじゃないかと思います。その知識があったので、初めてかかった時は少しパニックに(笑)。意識は軽くあるのに、身体はしびれているのか脳の信号を受け付けず言う事を聞きません。『これが金縛りか』目をつぶったまま、考えてました。動く箇所はないか確認しました。身体は重い…しかし、頑張って首を少し上に上げる事が出来ました。と言うのも目を無理矢理でも開けたかったから…『何かいる』うっすらと目を開けた瞳に映ったものは、例えるなら海中から漂うクラゲを見てる感じ。タバコの煙りが集まった様な…。何か意思を持つこの気体の様な存在は、形を変えて何かになろうとしている様に感じられた。『それを見てはいけない』そんな思いに駆られると同時に猛烈な眠気が…オレの意識を失わせた。結局、見たのはその日だけ。あれは一体何だったのか…今だに答えは出ていない。~終わり~
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