青春の訪れと共に

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(――…あの人…) 空っ風が舞うなか、屋上に佇むひとりの女のひと。なぜか、俺は見とれた。 なにかを告げるように、なにかが始まる予感をさせるように、そこに佇む女のひと。 茶色のさらさらの髪が風でなびき、今にも折れてしまいそうな細い体は強い風に負けず、そこに立ち続ける。 (き、れい) 一瞬にして、見とれた。
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