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「…ほら、もうチャイム鳴るから教室戻れよ」
「わっ!ほんまや!」
ギターを片付けながら、すばるくんは俺を横目に見る。
慌てて時計を見れば、あと数分でチャイムは鳴る時刻になっていた。
「じゃあ、またね!」
「おう。またな」
すばるくんより少し先に、俺は音楽室を出て教室に帰った。
振り返りもしなかった俺は、すばるくんが走り去る俺の後ろ姿を見ていたなんて、知るよしもなかったんや。
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