…rose garden…

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夜の帳が下りた頃、一人の少女が薔薇園へと足を踏み入れた。   少女の肌が、月に照らされ、白さを際立たせている。   少女は、近くの薔薇にそっと触れると、何かを感じ取ったかのように、薔薇園の入口を見つめた。   「今日は、月が綺麗だね。」   と、月を見つめながら、こちらへと向かって歩いてくる長身の男も、透き通るほど、肌の色が白い。   「遅れてしまって、すまなかったね…、アリス。」   男は軽く謝罪すると、アリスと呼ばれた少女は微笑み、慌てた様子で、薔薇を二輪摘むと、その一輪を男の胸に留めた。   「いえ…、フレデリック様、来てくださって、有り難うございました。」   アリスは、残りの一輪の薔薇を自分の胸に留めつけた。   「さて、始めましょうか…。」   と、フレデリックは、剣を抜くと、上品に剣を構えた。   アリスは、緊張した面持ちで、相手から少し離れた所で、剣を構えた。
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