昼の月

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携帯のアラームが鳴る。 化粧もちゃんと落とさず、倒れ込むように眠ったから、肌が荒れている。   無理矢理に布団から抜け出して、グダグダと朝の支度を始める。 身体は鉛を流し込んだように重たい。   馨の毎日は概ねこんな風に始まるのだ。     何の為に生きているのかなどと悩む暇さえない。 青空をみても、曇り空をみても  「ああ…また一日が始まってしまう」 としか感じないほど、心が摩耗してしまっていた。   一人で生きると決めたあの日から…    
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