孤独

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そんなとき、急に私達の存在が二人には大きな鍵となった。 親権だ。 私と円、セットでどちらに移るか…。 正直、どっちでもいい。 母にとっての親権は、莫大な養育費を父から請求し、自分は欲望のまま生きること。 父はそんな母に莫大な養育費を払いたく無いだけ。 第一、父の側に行けば私達は蚊帳の外だ。 私と円には父と遊んだ記憶が無い。 寧ろ、母とも無い。 隣町の玩具屋で、楽しそうに知らない子供に玩具を買う姿を見かけた。
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