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帰りはいつも1人だけど、今日は美幸と帰ってみるか
さっきの赤子さんの名前の由来が気になっている事に気付いた
結局私もミーハーなのだ
少し情けなく思ったがすぐに忘れた
知りたい欲求には負ける
「ねぇ、一緒に帰ろうよ。」
帰りかけてる美幸の後ろから呼び掛ける
「どうしたの?珍しいじゃん!」
なんだか嬉しそう
こんなノーテンキ馬鹿でもさっきのはさすがに傷付いていたみたいだ
「さっきの事気になってね…」
「赤子さんの事?」
ニヤニヤしていた
「そぅ。名前の由来って何?」
「実は…」
言いかけた所に後ろから
「ほっぺたが赤いから…。」
里美の声だった
「そ、そうなの。ってか先言われちゃったよ。」
美幸は里美を睨んだ
が、里美はうつ向いたままこっちを見なかった
「なんでほっぺが赤いだけで赤子なの?」
私が聞くと、先をこされないように美幸が言った
「赤子さんてイジメられてたんだって。ほっぺが赤いから、みんなに赤子って言われてたんだって。」
いつの時代もイジメはつきものかぁ。
複雑な感情になった
「赤子さんの本当の名前は?」
「そこまではわかんないよ。里美さんは知ってる?」
美幸が聞くと里美は黙りこんだ
それから言い出した
「聞いたら死ぬよ…」
そう言って別の方向へと帰って行った…
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