新しい道

9/11
前へ
/96ページ
次へ
「あのー…」 考え込んでいたようでレインをほったらかしにしていた。 シャドウは再びレインに目を向ける。 「ソニックさんに、会われますか?」 「……会えるのか?」 どんな顔をして会ったらいあかわからないが、会えるのなら、と思う。 レインはシャドウの声に嬉しそうに笑い、返事を返した。 「今日、この教会に寄られて「また来る」とおっしゃってましたよ」 「そうか…」 どうやら彼らも無事なようだ。 なら別に『会いたい』という訳ではない『会えれば』なだけだった。 「是非、会って下さい」 「?」 彼女の顔を見返すと、彼女はニコリと笑った。 「とても、心配されていました」 「………」 それもそうだろう。 宇宙で消息を絶ったんだから。 普通なら助からないだろう。 なぜ助かったかはわからない。 カオスエメラルドがなにかの作用を及ぼしたのだろうか。 「よければここに居て下さって結構ですよ」 「!」 レインの言葉にさすがのシャドウも目を見開いた。 こんな得体の知れない奴をおくというのだろうか。 「と言っても、雨と風がしのげるだけで、家とは呼べませんけど」 レインの言葉にシャドウは辺りを見渡した。 確かにあちらこちらの壁にヒビが入り、崩れ落ちそうだ。 「君はいいのか」 「構いません、私も暇ですし」 そう言ってレインは立ち上がり、扉へと向って歩き出した。 α
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!

53人が本棚に入れています
本棚に追加