☆星のない空の下で…

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数年後――… 幼かったオレもこの春で、高校生となった。 毎年この時期になると亡くなった母を思い出す。 桜の花びらとともに散った母の命。 母の死因はオレを産んだせい――誰も口には出さないが… 『この子さえ産まれなければ…』 『あの男の子供さえ身籠らなければ…』 母の命日に集まると、母方の親族からひしひしと感じられる。 毎年憂鬱でたまらなかった。 オレは産まれてこなければ良かったのか――…
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