ウサギは語る。その2

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       アリスは少年を愛した。    少年は狂気には  堕ちなかった。    少年はみんなに  優しかった。    アリスはそれを  怒り嘆いた。    ウサギは語った。       「まだ気付かないの?    君が周りを  気にかけるたびに  アリスは人を  何れは己を  いつしか君を  憎むようになるんだよ。    君の力を過信しない  ほうがいい。    君が守りきれる  者なんて  たかが知れているんだ。    君が本当に欲しいのは  君がほんとうに  守りたいのは  いったい誰なの?」           (泣ク、泣ク、ソシテ亡ク。)
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