199X年11月

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私は家に帰るなり、とりあえずの荷物をまとめ、その刑事さんからの連絡が来るまで体を交わそうと用意していたヤサ(家)に移動することにした。 その頃、私は女と同棲中だった… 私がパクられれば女も事情聴取を受けるだろうし、ココで全てを話したらその事情聴取の際、真実を知っている女に知らん振りしてもらわなければならない… 事情聴取の際、知らないと言うと、デコはメチャクチャ厳しくなる… 本当に知らなくて知らないと言っても声を荒げ、眉間にシワを寄せ、机を叩いたり、ヤ○ザ顔負けの態度で唸り飛ばしてくる… その状況で知っていることを知らん振りするのは本当にキツイ… せめて知らないから知らないと言い通させてあげたい… 知らない方が良いこともある… あのときは本当に申し訳ない気持ちで一杯だったし、守ることが出来ない歯痒さで一杯だったなぁ… 自分の蒔いた種なのに… 本当にゴメン…
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