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狼は危険を察知、深いとは言えない川の中へ潜った!
瞬間!
一陣の疾風が上を掠める!すると後ろで盛大な水渋きが上がった!横一線に切り裂かれたように川が分かれ!水渋きが雨となり降り注いだ!
「んな!? 避けた!?」
「わわっ!なに?雨?ワ~ンちゃーん!」
驚きを隠せない少年。まるで動かなかったように構えたままの体制で眼を見開いた
白銀の狼は危険が去ったのを確認し!水の中から飛び上がり少年を襲う!
「クソッ!」
少年は舌打ちと共に後退!足場の悪い川から岸辺へと移動するが間に合わないと判断!襲い掛かる狼に振り向いた!
『抜刀閻魔』
少年が詠唱!
今度は黒板を引っ掻いた音が響き!周りを流れていた川の水が少年を中心に無くなる!
「ウラァ―――――!!!」
「ガァアアァアァア!」
白銀の狼が片方の前足を振りかざして少年を襲う!
しかしその爪を振り下ろすと、金属音と火花が散り!狼は吹き飛ばされた!
引っ掻いたような嫌な音は続き!少年は白銀の狼へ向かって進む!少年の道を作るかのように川の水が少年の周りを去って行く!
ジャバン!と川に落ちた狼は素早く体制を立て直した!腰に木刀を当てた少年が襲い掛かる!
「ラアッ!」
狼は大きく飛び上がった!
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