春~スプリングだよ!皆眩しい~

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「朝からテンション高すぎじゃない?」 ちょちょ切れそうな涙を堪えながら言う俺。 「春だからねぇ」 満面の笑みで返すモウちゃん。 ……笑顔が眩し過ぎるよ。 「そんなことより、今年は新入生いっぱい入ってくるかな?」 そんなことよりって!? かわいそうな俺の背中…… まぁ確かに新入生が入ってくるかどうかに比べたら、俺の背中なんて苔みたいなもんです。 うちのサークルはお世辞にもメジャーなサークルとは言い難い。 それでも毎年10人ぐらいはなんやかんやで入っては来ますが…… 「まぁ俺らの努力次第でしょ?とりあえず激カワイイ女の子を……へっへっへ」 「ヨウちゃんいっつもソレ!」 「俺だって素敵なキャンパスライフを…」 「はいはい。それよりガイダンスはどうする?出る??」 それよりって! 流した!! 「ねぇ、さっきからちょっと酷くない?」 「そだね。とりあえず部室行くか」 「!?……部室行く」 俺の日本語は、彼には理解できていないらしい…… こんな感じで授業に出てる時間より部室にいる時間の方が長い生活を、2年間やってきたため単位がヤバいことに気付かないフリをしている二人。 まっガイダンスだし大丈夫だろ。 背中痛いし。
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