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時は同じく黒の十字架ではエグゼクもエルマに問いただされていた。
「なぜ国王にあんなこと言ったのよ!」
エルマはかなり怒っていた。
「戦場で昔の友達に会ったんだ」
エグゼクは悲しげな表情で語りだした。
「戦場でそいつに俺は間違ってるって言われた」
エグゼクの言葉にエルマは驚きの表情をしていた。
「そして俺にこちら側に来るよう言われた」
「それであなたはどうするの?返答しだいでは私は…」
エルマは腰にある剣に手をかける。
「俺はただ争いがない世界を作りたいだけだったのに、でもアイツがまた敵として来るなら俺はハルを討つ!!」
その答えにホッとしたのかエルマは構えを解き椅子に座った。
「今よりエグゼク=ベザリウスに学園護衛の任務を言い渡す!」
エルマのいきなりの話にエグゼクは反応出来ず
「ふぇ!?」
なんとも情けない声を出した。
「だから、エグゼクとハルが出会わないためにエグゼクには学園の方を頼むって言ったのよ!!」
エグゼクの腑抜けた声にエルマがビシッと言った。
「でもそれじゃあ…」
「あらぁ、私達が全滅するとでも?」
エルマは不満そうなエグゼクに不敵な笑みを見せていた。
「いや、そんな事はないです」
エグゼクはエルマの顔を見て仕方なしに承諾した。
「よろしい!ちなみに学園の方は今は副隊長しか居ないからよろしいね!!」
いつも通りのエルマにエグゼクは少し笑ってしまった。
「隊長!ナイツオブフォースには気をつけてください!奴等の武器は特別製です」
エグゼクはエルマに忠告しはじめた。
「それはどういうことかしら?」
エルマの顔も真剣になる。
「奴等の武器は魔法の威力を高める効果とその他に一つ自分に合った能力が備わっているはずです」
エグゼクの言葉にエルマはビックリしていた。
「それは例えばどんな感じなの?」
エルマはやけに冷静にエグゼクに問う。
「俺の剣も奴等の武器と一緒です!俺の剣は魔法シールドを張ってくれます!だから剣を使った戦闘では滅多なことがないかぎり魔法は効きません!」
エグゼクの話を聞いたエルマは頷いて
「ありがとう!あなたのお陰で勝てる可能性が出てきたわ!」
エルマはそういってエグゼクに笑いかけた。
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