第4章―そして運命は動き出す―

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そしてエグゼクはエルマの提案により学園に向かっていた。 しかし今回は生徒ではなく黒の十字架としてだった。 「副隊長!エグゼク=ベザリウス只今参りました」 エグゼクは学園に入るなり副隊長のもとにいた。 「よぉ~!エグゼクさんは丸腰かい?」 副隊長はエグゼクが装備をしていない事を指摘していた。 「シリア副隊長~聞いてぇ~」 指摘されたエグゼクは副隊長に泣きつきながら状況を説明した。 「それで、剣は新しい武器開発のためにエルマが研究機関に持っていったのか、なんか可哀想だな」 シリアは状況を理解したらしく頷いていた。 「あと、隊長は敵の勢力を考えたら1ヶ月間はデカイ戦いはないだろうとの事でした」 エグゼクはエルマからの伝言を伝えると、また落ち込んでいた。 「ま、まぁ、なんだ、その、とりあえず武器が帰ってくるまでは待機でいいから休め!」 シリアはエグゼクの落ち込みようを見て休暇という形でエグゼクの気分転換を図ろうとした。 「そうだ、エグゼク!明日は学園祭らしいから行ってみろよ!俺も行くからよ!!」 エグゼクはシリアに頷いて、自分の部屋に戻って寝てしまった。 「エグゼクの話が本当なら新しい武器は相当役に立つな!」 シリアは武器の内容を聞いてワクワクしているようだ。その頃、フェイズクロスでは 「ハル~!聞いたか?明日は休暇を使って敵情視察だってよ!!」 アルクがハルに駆け寄って話し始めた。 「敵情視察って、俺達は何処に行くんだよ!?」 「どこって、そりゃ学園だろ!!しかも明日は学園祭だぜ!!」 アルクは学園祭が楽しみのようだ。 「アルク!お前は学園祭目当てだろ!!」 ハルがアルクを問い詰める。 「ははっ!まぁ明日は休暇なんだし楽しみもなくちゃな!」 アルクはそんな事を言いながら歩いていってしまった。 「まぁたまにはこういうのもありかな!」 ハルも笑いながら自室に入っていった。
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