魔を学ぶ

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「じぁあ私今のうちにシャワー使うね」 ルナはニコニコしたまま風呂場に向かう。 「……予想外、うん予想外」 ロストはそんな事をぶつぶつと言いながら料理を作っていった。 そして 「おいしそ~」 ルナがシャワーを使い終わるのとロストが料理を作り終えたのはほぼ同時だった。 「ご注文の肉料理ですよ。 ご堪能下さい」 「うん!! いただきま~す!!」 ルナは嬉しそうに一口食べる。 「おいし~。 ロスト君はコックさんになれるよ」 ルナはロストの料理がとても気に入ったようでコックさんにならないの?と何度も聞いていた。 そして 「ごちそう様でした」 晩御飯を食べ終えた。 「あ、ねぇねぇ。 明日の課外授業、誰と組むか楽しみだね。 先輩優しかったらいいな~」 ルナはグレイが言っていた1年2年3年でパーティーを組むのが楽しみなようで、両手に顎をのせ嬉しそうに何かを考えている。 「僕は怖いかな。 また色々言われそうだし」 それとは対照的にロストは苦笑しながら不安を露わにする。 また何か言われるかもしれない。 また何かされるかもしれない。 それが怖いのだ。 「大丈夫。 きっと何とかなるよ」 ルナなりに何とかロストを励まそうとするが 「……不安だな~」 ルナの言葉で更に不安になったロストはため息を一つ。 「ため息は自分が持ってる幸運を吐き出しちゃうからあんまりしちゃだめだよ。 もっと前向きに考えなきゃ、もしかしたらすっごく優しい人かも知れないよ?」 「……そんなに上手い事あるかな?」 「信じる者は救われるって言うでしょ? だから信じよ。 ね?」 ルナはまたロストを励ます。 「……信じる者は救われる、か。 まぁやってみようかな」 その励ましで少し元気を取り戻したロストは少し前向きに考えれるようになった。 「そうだよ。 不安がって何もしなかったら何も変わらない、不安でも行動すれば変わるんだよ」 「……そうだね。 ありがとルナ」 ロストは少し笑う。 ルナのおかげで少し楽になったから。 「どういたしまして。 ほら、明日に備えて寝よ?」 時計は10時をさしている。 「そうだね、ちょっと早いけど寝よっか。 おやすみ」 「うん、おやすみ」 こうして2人は眠りについた。 ロストは不安を、ルナは期待を胸に抱いて。
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