0人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「どうだ、フェアマン。ナオミの後任ってのは大変だろう?いろいろと」
FBI捜査官、スギタとフェアマンの乗る車はロサンゼルスのウ゛ァインストリートを渋滞に巻き込まれる事なく空港へと向かって行た。
初めてペアを組むフェアマンと打ち解けようと、スギタは、結婚を控えて先週退織した南空ナオミの話題をふった。
「いろいろと」と濁した部分はもちろん、「あの南空の後任」という意味合いや「あのLに見込まれた捜査官の後任」という意味合い、その他さまざまを含んでいた。
「ああ、いろいろと、な・・・」
助手席のフェアマンは、もともと無口な性格なのか、言葉少なにそう答えるだけだった。
どうやら静かなドライブになりそうだと、無精ひげを片手でなぞりながら、スギタはフェアマンの膝のアタッシュケースに視線を落とす。
「しかし何だって国務長官は、二十年以上前の埃をかぶったような極秘資料が必要なんだ?」
フェアマンは興味なさげに首を降ってた。
「さあな、お偉方の考えっていうのは、俺ら未端にゎわからないし、わからない方が身のためって場合が多いしな」
ハンドルを握るスギタは、何かが気になりだがその何かが判断できないまま、バックミラーを覗いた
最初のコメントを投稿しよう!