始まり

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僕は真横に座るオタク友達の田口(タグチ)と話していた。 もう一人のオタク友達の羽生田(ハニュウダ)は田口の横でぐっすり眠っている。 田口はデブで眼鏡を掛けている。 夏は汗の量が異様に多い。 羽生田はガリガリで背が高く、骸骨みたいな顔をしている。 要するに僕たち三人は不細工だ。 「一昨日買ったラブデイ2が良くてさぁ、ハマりすぎて今日二時間しか寝てないよ~。いやぁ明日から夏休みだから思う存分出来るなぁ」 田口がベラベラと話すのを僕は相づちを打って聞く。 田口が言っているラブデイ2とはラブラブデイズ2というゲームの略。 ちなみに昨日僕がやっていたゲームはラブラブデイズ1で、田口から借りた物である。 少し前までは恋愛シュミレーションゲームに興味が無かったのだが、田口の影響で一緒にハマってしまった。
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