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「ま、私はともかく……コレクターとハンターには気をつけた方が良い。そのお嬢さんが貴重なのは、紛れもない事実なのだからね」
コーヒーを口に運び、ヴァルトは苦笑いを浮かべた。
まだまだ原理の分からない魔法、魔術。
生態が不明な幻獣たち。
無駄に探求心と好奇心が旺盛な人間にとって、これ以上興味をそそられる物はなかった。
やがて、人は魔女や幻獣を捕らえ始め…自らの欲求を満たすために様々な非道を尽くしたんだ。
「実は、な。悪名高いコレクターのブラルカが、アルトムリアに来ているらしい」
アルトムリア。
僕らが住むこの街の隣にある大都市じゃないか。
「もしもそいつに見つかったら……」
「話し合いの交渉、金を使った交渉…そして力ずく、だろうな」
ギュッと、服を強く握りしめられるのを感じた。
「気をつけてやれよ、保護者さん」
そうだ。
ルノは、僕が守らなくちゃいけない。
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