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そう言って、
オレは頭を下げた。
頭の上から、涼湖の泣き声が聞こえる。
言わなかった事に、
こんなに涼湖が苦しむなんて思わなかった。
ズキンと心が痛んだ。
「………わかった。顔上げて？」
涼湖の言葉に
ゆっくりと顔を上げる。
涼湖はうるんだ瞳でじっとオレを見て、
オレの手を握った。
「悩ませて………ごめん。
叩いて………ごめん」
「いや…」
「あと…教師を続けさせてくれて、ありがとう」
また涙をにじませて、
涼湖は微笑んだ。
それはすごくキレイで、
でもお礼がくすぐったくて、
オレは顔を見られないように
涼湖を抱きしめたんだ。
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